2024/03

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愛子の母親は洗濯をしない
愛子の母親は洗濯ができない
愛子の母親は本当に頭が悪い
愛子の母親は性欲に身を任せて子供を生んだ
愛子の母親は消臭スプレーの使い方はかろうじてわかる
愛子の母親は部屋の隅に新品の消臭スプレーを積み上げている
愛子の母親は愛子の洋服にスプレーをかける

シンナーで溶けた頭をがんばった
それが愛だった

愛子にとっての母親の愛は
バカみたいにびしょ濡れの消臭スプレーだった

愛子はそれを思い出し
悪い人に空けられた部屋の穴を
キラキラと埋める

愛子はピアノが覚えられず自慰にふけた
母親は遺伝した頭の悪さが愛しくてたまらなかった



熱い夏の日だ
世間は夏休みだというのに
ここには
大学に落ちた馬鹿共が集まってくる

ここはKAWAI塾
a.k.a.死の寺子屋





夏を制する者は受験を制す

俺たちはKAWAI塾へ向かう




夏期講習では人気講師の特別授業はすぐ定員になってしまうよ!?








無駄にクーラーが効いている授業の窓際
講師に指定された問題を黙々と解く俺

セミが鳴いていた


外を見ると上半身裸の幼稚園児がアイスクリームを舐めていた



俺は去年の夏
女とメールしすぎて何も勉強できなかった



少し太った数学教師が
「そこまで」
と言った



俺はペンを置いてイスにもたれた



5問中解けたのは1問だけだった




僕は怯えたように勉強をしていた
KAWAI塾にはたくさんの馬鹿がいた


帰り道
高校のグラウンドでは野球部が練習をしていた
口を開けてその様子を眺めている俺を
三つ編みの制服が追い越した


自転車だ






自転車だ












その夜
俺は母に
「今年も大学全部落ちたらどうする?」
と言った



母は冗談っぽく
「見捨てる」
とだけ答えた












自分の部屋で勉強していると
また外でセミが鳴いていた




パァーン






遠くから花火の音が聞こえた





今日花火大会なのかよ


と僕はつぶやいた



KAWAI塾のテキストが
机の上に散乱していた


「あたし、今すっごい T O K Y O してる!!」みたいな女よ、都会暮らしは楽しいか?

君の東京を今
この僕が
一瞬で潰して幻想へ回帰させる

目覚めたら君は
地方都市のショッピングモールのネ・ネットで働く
妥協に浸かった
労働者




キラキラの六本木は
地元社会で成り立つ猿山へ

全ては夢だったかのように



君はもう一度
学生時代を過ごした
冴えない地方都市から始まる


君が片手で掴まるショップに
今日は何組もの中年夫婦がやってくる



それでも君は
おもしろおかしく
酒を浴びるかい


「あたし、今すっごい T O K Y O してる!!」みたいな女よ、都会暮らしは楽しいか?

君の東京を今
この僕が
一瞬で潰して幻想へ回帰させる

目覚めたら君は
地方都市のショッピングモールのネ・ネットで働く
妥協に浸かった
労働者




キラキラの六本木は
地元社会で成り立つ猿山へ

全ては夢だったかのように



君はもう一度
学生時代を過ごした
冴えない地方都市から始まる


君が片手で掴まるショップに
今日は何組もの中年夫婦がやってくる



それでも君は
おもしろおかしく
酒を浴びるかい


明日は今日より楽しいはずよ
と言って彼女は赤い車に乗り込んで
物凄い速さで海へと突っ込んでいった
沈んでいくボディが地平線と重なった瞬間に
電気が消えるように空が暗くなった
「あ」と言うと涙が出てくるから
僕は喉を切った


コーラに市販のバニラアイスを落として作ったなんちゃってコーラフロートをちびちび食べながらクーラーの効いた部屋で学校のレポートを書いている

夏休みになったら実家に帰るが
今年は免許を取ってるだけで大半が終わってしまいそうだ

昨日、近所が停電になった

今日は蒸し暑いが
駅前では地元の祭りをやっていた
この町にはこんなに若者が居たのかってくらい中学生と高校生がわんさかで
そこを通り過ぎるだけで一苦労だった


最近は暑いからそうめんを食うよ



 まちゆく人たちのおならを
ビニールに集めている僕は

やつていて
とてもこわくて
いまにも死んでしまいそう




風に笑わされてるみたいな木々が
しなやかに雲を振り払う



廃墟になった校舎をうろつく野良犬をよくみると


「おネのセめて矢不愛みてナ寂れコワいら茗れソ」

とかかれた紙が貼ってあったので
僕は40歳童貞くんなって
白衣を来て
死体を診察していくのさあああああああああああ





「はい、ぼくです。
 えっ、何?
 僕の家が秋葉原まで移動している?
 分かった
 すぐ向かいます」







まちゆく人たちのおならを
ビニールに集めている僕は

やつれていて
とてもこわくて
いまにも死んでしまいそう



そばに君が居ない夏なんて
白線の引かれていないテニスコートのようさ


 


あれはまだ
君が可愛いことはとっくに気づいているのだけど

それが恋だと気づかなかった時の






 


全てはとっくに終わっているのに


死体を見られるのが恥ずかしいから生きてるんでしょ?


 



君の名前がラジオから流れてきたとき
僕は食器を洗っていたよ


外が今
明るいのか
暗いのかも
僕は分かっていなかったよ



君の名前がラジオから流れてきたとき
僕はひどくお腹がすいていたよ


たとえ雨がやんでいたとしても

僕は耳が聞こえないふりをして


いるんだよ





君の名前がラジオから流れてきたとき
僕のお腹の中には
こどもがいたんだよ





大切に育てて行きたかったんだけど







君はやっぱり自首をしたんだな